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レーザー照射

レーザーとは

レーザー(LASER)とは、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による光増幅放射)という英語の頭文字をとった合成語です。日本語に翻訳しても、よく分かりませんね。さて私たちの身の回りにある光は、たくさんの波長の光が集まったものですが、レーザー光は単一の波長で人工的に作られたものです。レーザー光は、それを作り出す物質により、いくつもの種類があり、それぞれ波長が違います。日光を浴びると温かく感じるように、皮膚にレーザー光を照射すると、組織に吸収されて熱に変わります。皮膚にある物質でも、例えばメラニン色素と水では吸収しやすい波長が違います。目的とする物質に吸収されやすい波長のレーザー光を照射し、その物質を含む細胞や組織を高温にして破壊するのがレーザー治療の原理です。

当院のレーザー

当院には、2種類のレーザー装置があります。炭酸ガスレーザーとQスイッチルビーレーザーです。炭酸ガスレーザーは水に吸収されやすく、ルビーレーザーの光はメラニン色素に吸収されやすいという性質があります。

炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザー照射装置

炭酸ガスレーザーは、波長の長い赤外線領域の光を作ります。皮膚の細胞やその周囲には水分があるため、炭酸ガスレーザーを照射した部分の水が熱くなって蒸発し、組織がけずれます。当院の装置は、直径0.3mmの狭い範囲に、1万分の3秒という短い時間で照射できるため、周囲の組織に対する熱による障害は小さくなります。この1万分の3秒の照射を、1秒間に100回くらい繰り返しながら、照射する場所を少しずつ動かすことで、目的とする病変部を除去していきます。このためメスを使った手術に比べて、出血が少なく、傷あとも残りにくいというメリットがあります。ただし、病変が大きい場合や、皮膚の下にある場合には不向きです。対象となる病気は、小さな「ほくろ」が主です。残念ながら、普通のほくろなどを除去する場合には健康保険が使えず、自費での治療になります。また局所麻酔が必要で、手術の扱いとなるため、診察の際に日時を決めて予約をお取りいただきます。

Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザー照射装置

Qスイッチルビーレーザーは、ルビーレーザーの光を1億分の数秒間だけ照射できる装置です。強い光で細胞内外にあるメラニン色素を破壊しますが、照射時間が極めて短いため、周囲にある組織に対する熱損傷が小さくなります。対象となる病気は「しみ(日光黒子)」が主ですが、太田母斑や扁平母斑、異所性蒙古斑などにも効果があります。残念ながら「しみ」の場合には健康保険が使えず、自費での治療になります。

Qスイッチルビーレーザー治療の実際

まず診察の際に皮膚がんなどの他の病気ではないことを確認し、治療を希望される場合には、日時を決めて予約をお取りいただきます。Qスイッチルビーレーザーの治療効果は人によって違うため、しみの数が多い方は、まず目立つものを1~2個だけ治療し、経過が良ければ他のしみも治療することになります。照射時の痛みは輪ゴムではじかれる程度の瞬間的なものなので、ふつう大人の方では麻酔の必要がありません。治療は数分くらいで終わり、その後は10日間、患部を保護して頂きます。入浴や軽い洗顔、患部以外のメイクは問題ありません。レーザーを照射したところには、茶色い薄皮のようなカサブタができますが、これが剥がれないようにすることが大切です。カサブタが10日くらいで自然にはがれると、うすいピンク色の肌がでてきます。この部分は非常に敏感で、刺激が加わると色素沈着(色が再び濃くなること)が生じることがあります。これはケガなどの場合と同様に、時間が経てば自然に色がさめていきます。3か月くらいは、メイクなどの際もなるべく刺激を避け、外出時は日焼け止めを使用するようにしてください。

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