うおのめ
足の裏や足の指にできる小さく硬いしこりで、歩く際などに痛みを感じることがあります。真ん中に芯のようなものがあり、魚の目に似ているので「うおのめ」と呼ばれていますが、医学病名は「鶏眼(けいがん)」でニワトリの目ですね。お子さんには、ほとんど見られません。
原因
皮膚に力が加わり続けると、皮膚の一番外側にある角質層(かくしつそう)という硬い部分が厚くなります。生まれたての赤ちゃんの足の裏は皮膚が薄いのですが、歩くようになると踵を中心に厚くなります。一種の防御反応ですね。足の変形や、靴が足に合っていないなどの理由で、一か所に繰り返し力が加わると、その部分の角質層が厚くなり、皮膚の奥に向かってトゲのような形(円錐形)になることがあります。これがうおのめで、歩く際などに力が加わるとトゲの先が食い込むため、強い痛みを感じます。
「いぼ」に似ています
うおのめと見た目が似ているものに、いぼ(尋常性疣贅)があります。いぼも足にできやすく、痛くないことが多いのですが、特に子供の場合は痛いものもあります。うおのめはうつりませんが、いぼは他の人にもうつりますので、お子さんにうおのめのようなものができた場合は受診をお願いします。
治療
原因を除く、つまり「うおのめ」ができる部分に力が加わらないようにすることが一番なのですが、痛みが強い場合には、即効性のある治療として処置を行います。トゲのように食い込んだ角質を、特殊な器具を使って取り除きます。この処置には、ほとんど痛みがありません。
生活上の注意
再発を予防するには、力が加わっている原因を探す必要があります。不適切な靴も原因となります。先のとがった靴や、ヒールの高い靴は避けてください。大きめの靴をはいていたり、靴ひもを緩く結んでいたりすると、歩いているうちに足が靴の中で前方に移動し、かえって足の指が圧迫されることがあります。足の裏や指の変形が原因の場合もあります。厚めに折ったガーゼやドーナツ型のパッドを貼ることも、圧迫を少なくするのに有効です。