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スキンケア

スキンケアは、「皮膚の手入れをする」という意味で使われる言葉です。にきびアトピー性皮膚炎などの病気を治療する際にも、スキンケアをきちんと行うことは大切です。スキンケアは、清潔、保湿、紫外線対策の3つから構成されます。

清潔

まず、清潔についてご説明します。日本人の清潔好きは世界的に有名で、洗い過ぎて皮膚の障害が起こることが多いくらいです。皮膚の表面には、空気中や衣類などのほこり、ぬり薬や化粧品、あとで述べる皮脂や汗、垢(あか)などが付いています。これらを長い時間そのままにしておくと、変質して臭いを発したり、皮膚を刺激したりするため、時々は取り除くことが望ましいとされます。汗やほこりは水で洗うだけで取れますが、ぬり薬や化粧品、皮脂、それに付着した汚れなどは落ちません。石けんなどの洗浄料で油分を分解することが必要になります。

洗い方の実際

皮膚をどのように、どのくらいの頻度で、いつ、どの洗浄料で洗えば良いのかに関しては、残念ながら科学的にはよく分かっておらず、あくまでも経験的に行われているのが実情です。入浴時の皮膚洗浄は、1日1回で十分でしょう。シニアの方は、2~3日に1回で良いと思います。シャンプーも1~3日に1回くらいとされます。

洗浄料にも、固形石鹸、ボディーソープ、シャンプーなど幾つかの種類があります。さらに、酸性・アルカリ性、刺激が少ない、エモリエント剤(油分)や保湿剤を配合しているもの等があり、選ぶのに迷うことも少なくないと思います。多くの場合、洗浄料は何を使用しても問題ありません。ただしアトピー性皮膚炎の患者さんやシニアの方など、乾燥肌で悩んでいる場合は、洗い過ぎると皮膚に必要な皮脂膜まで落としてしまい乾燥がさらに悪化します。洗浄力が弱いもの、低刺激のものを使うことをお勧めします。シャンプーは整髪料などを落とすために洗浄力が強く、また髪の毛をコーティングするシリコン樹脂などが含まれているので、髪の毛を洗う際はシャンプーを使用した方が良いとされています。

よく泡立てた石けんなどで、ゴシゴシこすらず、優しくていねいに洗うことで汚れなどを落とし、ぬるま湯でしっかり流すようにしましょう。

保湿

次に、保湿についてお話しします。皮膚には、適度な水分を保つ機能が備わっています。皮膚の表面は、毛穴から分泌される皮脂(ひし)と汗などが混ざって作られる皮脂膜に覆われています。その下には、皮膚の最も外側である角質層があり、ここに存在する角質細胞間脂質や天然保湿因子にも皮膚の潤いを保つ作用があります。洗浄料を使って皮膚を清潔に保つことは大切ですが、皮脂などが取れるため、乾燥の原因ともなります。乾燥が進むと、皮膚のバリア機能が壊れて外からの刺激に弱くなり、湿疹などの皮膚の病気が起こり易くなります。潔癖症の方に手荒れが多いのは、このためです。健康な皮膚の方は、ふつうの入浴や手洗いなどを行っていても、皮膚の乾燥はおこりません。しかし小さなお子さんやシニアの方、アトピー性皮膚炎の患者さんなど、皮膚の水分を保つ機能が弱い方は、特に冬になると乾燥が問題となります。入浴や手洗いで石けんなどを使った後は、皮膚を保湿する必要があります。市販の保湿剤などを使っても、皮膚の状態が改善しない場合は、ご相談ください。

3番目の紫外線対策に関しては、紫外線と日焼け止めをご覧ください。

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