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みずいぼ

「みずいぼ」という言葉は医学的な病名ではなく、皮膚の表面から盛り上がる直径1~5mmのできもので、表面が光沢をおびて「みずっぽく」みえる病気の俗称です。医学の世界では、伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれています。

ポックスウイルスの仲間による病気で、「いぼ(尋常性疣贅)」とは別のものです。主にお子さん、特に9歳以下の小児に多く、「いぼ」と違って大人にはめったにうつりません。また、手のひらや足の裏にはできません。

 

うつり方

人間の皮膚から人間の皮膚へうつりますが、直接の接触のほか、タオルやプールのビート板などを介する間接的な接触でうつることも少なくありません。周囲に湿疹を伴うことがあり、その湿疹を引っ掻くことで傷ついた皮膚に感染する場合もあります。ウイルスが皮膚に感染してから「みずいぼ」として確認できる大きさになるのにかかる時間(潜伏期間)は、2~7週間くらいと考えられています。

症状と経過

ブツブツしているので見た目が気になりますが、普通は痛みやかゆみがほとんどなく、また多くの場合は自然に治ってしまう病気です。ただし、治るのに半年~2年くらいの時間がかかり、その間に増えたり減ったりするので、周囲の大人が不安を感じることも少なくありません。まれに赤く腫れることがありますが、痛みは見た目ほど強くなく、また腫れだけでなく「みずいぼ」自体も自然に治ることが多いので、心配はありません。

問題になるのは、プールです。プールの水ではうつりませんが、お子さん同士が素肌で接触する機会が多く、またビート板や浮輪などを介してうつることもあります。学校や幼稚園・保育園、スイミングクラブなどで対応が分かれます。同じ地域でも、施設によって「みずいぼ」があっても問題にしない所もありますし、治療を受けなければプールに入れない、「みずいぼ」がある場所を水着やラッシュガードでおおっていれば良い、「みずいぼ」があるお子さんだけ別のプールを使うなど、対応はさまざまです。

治療

治療する際は、特殊なピンセットで摘み取ります。痛みを軽くするために、麻酔入りのテープ剤を貼ってから、1時間半後くらいに処置をします。それでも全く痛みがなくなるわけではありませんし、小さなお子さんは怖がったり、じっとしていられなかったりしますので、1回で取れる数は20個くらいまでです。数が多い場合には、何回かに分けて取ることになります。また全て取ったつもりでも、まだ「みずいぼ」の形になっていないウイルスが皮膚に潜んでいたり、他のお子さんからうつったりすることがありますので、安心はできません。「みずいぼ」と湿疹が同じ場所にある場合、湿疹のボツボツと小さなミズイボの区別が難しいため、まず湿疹の治療をします。みずいぼの周囲にある湿疹は、軽いことが多く、処方された薬をぬると何日かで治りますので、その後に「みずいぼ」を摘み取る処置を行います。

実際の治療の際には、診察室で看護師が麻酔入りのテープ剤を貼り、1時間半~2時間後に摘み取る処置を行います。午前中であれば9:30~9:45ないし、9:45~10:00の時間帯であらかじめ予約をお取りください。ウィークデイの午後なら15:00~15:15、15:15~15:30、15:30~15:45、15:45~16:00の時間帯でご予約ください。土曜日の午後は診療時間が短いため、この治療を行っておりません。ご来院の際は、「みずいぼ」の処置をご希望と受付にお伝えください。なお、他のクリニックでもらったテープ剤をご自宅で貼って来院された方が過去にいらっしゃいましたが、残念ながらちゃんと貼れていないため、治療はお断りしました。

「みずいぼ」と似た病気も少なくありません。お子さんの皮膚に小さなできものを見つけたら、早めにご相談ください。

 

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