毛孔性苔癬
「もうこうせいたいせん」と読みます。毛孔性角化症ともいいます。おもに両方の「にの腕」(上腕)の外側が、鳥肌のようにザラザラになる病気です。肌色ないし淡い赤色で、普通は痛くもかゆくもありません。5~6歳ころからできはじめ、思春期にいちばん目立つようになり、年齢が上がるにつれ徐々に軽くなっていきます。「にの腕」のほか、背中や太ももなどにも見られることがあり、両方の耳の前~頬の外側に生じた場合は、顔面毛包性紅斑黒皮症と呼ばれます。
どうして、できるの?
一つ一つの毛穴の中に角質(皮膚表面の硬い部分)が充満してやや硬い盛り上がりとなり、多数の小さなプツプツとしてみられます。遺伝傾向があり、ご両親のどちらかに同じ病気を認めることが多いとされています。お父様の場合、子供の頃からあるので気にしておらず、中年以降で目立たなくなっていて、自覚していないことも少なくありません。
治療は?
心配のない病気なのですが、若い人に多いため、見た目などが気になります。しかし残念ながら、有効性の高い治療法はありません。角質を溶かす作用のある薬を塗ると多少は薄くなるのですが、消えてしまうわけではなく、治療をやめると元に戻ります。特に若い女性で、半袖になる時期だけ治療を希望する方もおられます。