粉瘤（ふんりゅう）
たくさん種類のある皮膚の良性腫瘍の1つで、よく見られるものです。皮膚が少し盛り上がって、下にしこりが触れます。大きさは数mm～数cmで、少しずつ大きくなります。どこにでもできるのですが、顔や耳の近く、胸、背中に多い傾向があります。本体は、皮膚の下にできた袋状のもので、袋の中に垢（あか）のようなものがたまっており、これが外に出てくると嫌なにおいがします。
化膿すると
痛みなどは無いことがほとんどですが、化膿することがあり、赤く腫れて痛くなります。軽い化膿の場合は、内服薬（のみ薬）や外用薬（ぬり薬）で元に戻るのですが、ひどい場合は麻酔をして切開し、膿を出すことになります。この切開は化膿に対する治療であり、粉瘤がなくなるわけではありません。
除去するためには
化膿していなければ治療の必要はないのですが、見た目やにおいが気になる場合には、手術を行うことになります。麻酔をして皮膚を切り、下にある袋ごとぜんぶ取り除き、切った皮膚を縫うのが普通の方法です。小さなものに対しては、円形のメスで皮膚に穴をあけ、袋と中身をもみ出す手術（くり抜き法）を行う場合もあります。いずれの方法でも、入院の必要はありません。