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紫外線と日焼け止め

紫外線

日光には、波長の違う光が含まれています。波長の長い方から赤外線、可視光線(人間の目で見える光)と紫外線で、さらに紫外線は比較的波長の長い紫外線Aと短い紫外線Bに分けられます。紫外線には人間のビタミンD合成を助ける作用があり、以前は積極的な日光浴が推奨されていました。しかし日本は北ヨーロッパなどに比べて日差しが強く、普通の食事をしているかぎり、1日に日陰で30分くらい過ごせば十分です。

日焼け

海水浴などで強い紫外線を浴びることにより、皮膚に急性の障害が起こるのが日焼けです。紫外線により皮膚の細胞が障害され、ひどい場合には、皮膚が真っ赤になったり水ぶくれがでたりして痛くなります。この状態をサンバーン(sunburn。 sunは太陽、burnはやけど)といい、紫外線Bが原因です。軽い場合、あるいはサンバーンの数日後に、肌が黒くなります。これは、主に紫外線Aによって生じます。サンバーンになったら、患部を冷たいタオルなどで冷やしてください。範囲が広い場合や、痛みが強い時は、ステロイド外用剤などでの治療が望ましくなります。強い紫外線を浴びると、免疫力が一時的に低下し、何日かして顔にヘルペスが生じることがあります。

皮膚の老化など

近ごろ問題になっているのは、紫外線による慢性の障害です。長いあいだ紫外線を浴びると、皮膚の老化が進むことがわかっています。顔や腕などにしみやしわができたり、まれに皮膚がんが発生したりします。また、目の白内障の誘因にもなります。

生活上の注意

紫外線から皮膚を守るためには、つばのある帽子や日傘、長そでの衣類が有効です。快晴時と比べて曇りで60%、雨天でも30%の紫外線量がありますので、「曇りだから大丈夫」なんて思わないでください。紫外線は空気中で散乱しますし、地面からも反射されますので、日陰でも日なたの50%くらいの紫外線量があります。

日焼け止め

日焼け止めについて、ご説明します。市販の日焼け止め製品には、紫外線Bを防ぐ効果をあらわすSPF値と、紫外線Aを防ぐ効果をあらわすPA値が表示されているものが多く、この数値が高いほど日焼け止め効果が高くなります。一般的な屋外スポーツでは、SPF値が30程度あれば十分といわれていますが、日焼け止めは汗などで落ちてしまうので数時間ごとに塗り直すことが大切です。成分によっては皮膚がかぶれることもありますので、肌の弱い方は「紫外線吸収剤不使用」、「ノンケミカル」などの表示のある、肌への負担が少ないものをお勧めします。

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